通常、保険診療の銀歯は約5年で寿命がくるとされていますが、対照的にセラミックは10年以上も持つと言われています。この寿命の違いは何が原因なのでしょうか。
以下では、なぜセラミックが銀歯よりも長い寿命を保てるのかについて詳しく説明します。
セラミックが長持ちする最大の理由
1. 汚れがつきにくく、虫歯になりづらいため
通常の銀歯は表面に微細な傷ができやすく、そこに汚れがたまりがちです。これに対し、セラミックは表面が滑らかで傷がつきにくい特性があります。そのため、汚れが付着しにくく、虫歯の発生リスクも低減されます。銀歯は時間が経つと劣化し、歯とのすき間ができてしまいますが、セラミックは長期間安定して劣化せず、虫歯の予防に貢献します。
2. 高い精度で製作するため
セラミックの詰め物や被せ物は、変形の少ない型取り材料や口内で劣化しにくい接着剤などを使用して製作されます。これにより、作成物は高い精度でできあがり、ピッタリと密着します。精度の高さが保たれることで、虫歯の発生リスクが低減し、長寿命化が期待されます。ただし、セラミックも使用方法や口内状態によっては寿命が変動することに留意が必要です。
セラミックを長持ち
させるには
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日々の口腔ケア
セラミックが虫歯になりにくいとはいえ、お口の中に長時間汚れが溜まると、セラミックと歯の間から虫歯が発生する可能性があります。
定期的な歯磨きやデンタルケアを行うことで、お口のトラブルを未然に防ぎ、セラミックの寿命を延ばすことができます。
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歯ぎしりや食いしばりへの対策
セラミックは強度がありますが、強い衝撃には弱い面もあります。夜間の歯ぎしりや日中の噛む癖がある方は、マウスピースの使用や噛み癖の改善が重要です。
歯にかかるストレスを軽減することで、セラミックの耐久性が向上します。
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定期的な検診
歯科医院での定期的な検診は、歯やセラミックの健康寿命を管理する鍵です。専用の機器を使った歯のクリーニングやかみ合わせのチェックは、通常の歯ブラシだけでは難しいケアを提供します。
約3〜6か月ごとの歯科検診で、セラミックだけでなく、歯全体の健康を保つことができます